アルミホイルリトグラフとは
アルミホイルリトグラフは、市販されている普通のアルミホイルを使って版画を制作する技法です。特にバーベキュー用などの厚手のクッキングホイルは、シワになりにくく扱いやすいためおすすめです。
アルミホイルを使うメリット
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高い表現力
通常のリトグラフ用アルミ版よりも粒子が細かく、繊細な表現が可能です。解墨(インクのなじみ)も非常に良く、まるで石版のような細やかさが出せます。 -
低コスト
A4サイズの作品であれば、数円程度の材料費で制作可能です。 -
気軽にチャレンジできる
専用のリトグラフ版は高価で供給も減少傾向ですが、アルミホイルなら失敗しても簡単に捨ててやり直せます。 -
写真製版が可能
レーザープリンタで出力した原稿を揮発性溶剤で転写できます。プレス機を使えば、写真のような表現も可能です。 -
大きな作品も制作可能
幅45cmのホイルを使えば、40×60cm程度のサイズの作品も作れます。 -
意外と大量印刷できる
湿し水の管理を適切にすれば、最大で50枚ほどの印刷も可能です。 -
独特の「味」が出る
シワや転写時に生じる偶然の要素が、オンデマンド印刷にはない風合い(雑味)を作品に加えます。
アルミホイルを使うデメリット
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脆くて扱いが難しい
薄くてシワになりやすく、インクが多すぎると剥がれることもあります。スプレー糊で固定もできますが、表面に凹凸ができ繊細な表現が損なわれることも。 -
製造時の細かい縞模様が残る
極めて細かい横縞が、印刷後にも見えることがあります。気になる人には不向きかもしれません。 -
準備がやや面倒
ホイルを買いに行く手間や、ホイルについているテープの剥がし、箱の刃でうまく切れないなど、地味に面倒なことがあります。 -
雑味がある(再掲)
偶発的な表情は魅力でもありますが、精密な印刷を求める人にとっては不向きな場合もあります。
